瀬田川清流の畔、伽藍山を背にした石山寺は山号を石光山と言い、天然記念物に指定された硅灰岩の上に天平時代、諸堂が建立されました。以来、西国三十三観音霊場第十三番目札所として多くの人々の尊崇をあつめ、それは石山詣として古典文学にしばしば登場する風光明媚な古刹です。
瀬田川に面して建つ東大門は、軒桁を支える組物が三手先組として格式が高く、法隆寺南大門の一手先組と比較されています。金剛力士は鎌倉時代の作。
石山寺の観音信仰は、平安時代顕著になり、源氏物語・更級日記・寝覚・栄華物語・落窪物語・蜻蛉日記・和泉式部日記・浜松中納言物語など古典文学に石山詣が記されています。
紫式部が『源氏物語』の構想を練るため、石山寺に参籠、たまたま満願の日が寛弘元年(1004)中秋の名月でした。折から昇る月を眺めつつ筆を初めたと伝えられています。
わが国で国宝に指定されている六基の多宝塔のなかで、石山寺の多宝塔はとりわけ全体に均整がとれ軽快で美しく、しかも最古の建造として評価されています。
瀬田川の清流を見下ろす高台に建つ月見亭は、近江八景『石山の秋月』のシンボル。俳聖松尾芭蕉はしばしば石山寺を訪れ多くの句を残しています。隣に茶席『芭蕉亭』があります。
所 在 地 | 〒520 大津市石山寺一丁目1-1 |
電 話 | 0775-37-0013(代) |
拝 観 料 | 大人 400円 小人 200円 |
駐 車 料 金 | 普通車 600円 バス 2,000円 マイクロバス1,600円 |
当館からの所要時間 | 車 30分 |
■交通のご案内
○JRご利用の場合 JR琵琶湖線(東海道線)石山駅からバス10分・タクシー7分
○京阪電車ご利用の場合 石坂線石山寺駅下車・徒歩7分
○お車ご利用の場合 名神高速瀬田I・Cより京滋バイパス測道を経て5分